帝国議会での審議の最大の焦点は、この憲法改正案によって、「国体」が変更されることになるのかどうかという問題であった。金森は、この問題について、「政体」は変更されるが、「国体」は変更されないという答弁で対応した。この答弁に当惑したケーディスは、その真意を確認するため、金森との会談を要請した。「金森6原則」と呼ばれるこのメモは、7月17日に開かれた会談の場において金森が語った天皇の地位に関する説明の内容を、ケーディスの要望にもとづいて文書化したものである。
この会談の模様は、ホイットニーがマッカーサーに宛てた文書にも報告されており、その中においても「国体」に関する金森の答弁が旧体制への復帰を意図するものではないかとの懸念が示されている。
資料名 | [金森6原則] Minister Kanamori's Six Principles on the Constitutional Reform |
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年月日 | 日付なし。英訳は、17 July, 1946 |
資料番号 | 佐藤達夫文書 183 |
所蔵 | 国立国会図書館 |
原所蔵 | |
注記 |
資料名 | Check Sheet, From: Govt Sec (CW), Subject: Developments on Proposed Constitution for Japan |
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年月日 | 17 July 1946 |
資料番号 | GHQ/SCAP 民政局文書 GHQ/SCAP Records Government Section;Box No. 2088 "Publicity" <Sheet No. GS(B)00640-00644> |
所蔵 | 国立国会図書館 |
原所蔵 | 米国国立公文書館(RG331) |
注記 | マイクロフィッシュ |