おわりに
本展示会では、国立国会図書館の所蔵資料を通じて、様々な形で紙に残された日本における囲碁の姿を見てきました。
現在では、囲碁は、棋士や一部の愛好家が楽しむものという印象が強いですが、欧米出身のプロ棋士が日本で活躍するほどに、世界に囲碁のおもしろさは広まっています。インターネットで世界中の人と囲碁の対局をすることができます。また、人間のプロの棋士が囲碁対局で人工知能に負けたというニュース(『朝日新聞』2016.1.28, 朝刊【Z81-1】ほか)が報道されました。囲碁界は新しい局面に入ったのかもしれません。
一方で、囲碁を打つ楽しみは、古代から現在まで変わりません。本展示を通して囲碁の文献についての関心をいっそう深めていただければ幸いです。
参考文献
- 『綜合囲碁講座 別巻』金園社, 1965【795-So626】
- 晏天章 [撰] ; 虞集 編『玄玄碁経集』1, 平凡社, 1980【KD949-82】
- 晏天章 [撰] ; 虞集 編『玄玄碁経集』2, 平凡社, 1980【KD949-82】
- 井上因碩 [著] ; 藤沢秀行 解説『囲碁発陽論』平凡社, 1982【KD949-105】
- 今村与志雄 訳『唐宋伝奇集』下, 岩波書店, 1988【KK444-E5】
- 晏天章 [撰] ; 虞集 編 ; 呉清源 解説『玄玄碁経集』平凡社, 1980【KD949-82】
- 『碁聖本因坊秀策小伝』因島市教育委員会, 2004【KD949-H27】
- 『日本古典文学大系』第72, 岩波書店, 1966【918-N6852】
- 瀬越憲作『囲碁百年』1, 平凡社, 1968【795-I1475】
- 高尾善希「近世囲碁家元本因坊家に関する基礎的諸問題」(『遊戯史研究』25, 2013【Z71-T990】
- 中野謙二『囲碁中国四千年の知恵』創土社, 2002【KD949-H8】
- 林元美『爛柯堂棋話 昔の碁打ちの物語』1, 平凡社, 1978【KD949-57】
- 林元美『爛柯堂棋話 昔の碁打ちの物語』2, 平凡社, 1978【KD949-57】
- 林道義『囲碁の深層心理学』三一書房, 1993【KD949-E197】
- 林裕『囲碁風雲録 昭和の大勝負』人物往来社, 1968【795-H3992i】
- 増川宏一『碁』法政大学出版局, 1987【KD949-E13】
- 増川宏一『賭博の日本史』平凡社, 1989【ED62-E14】
- 増川宏一『碁打ち・将棋指しの誕生』平凡社, 1995【KD949-G6】
- 増田忠彦『囲碁語園』大阪商業大学アミューズメント産業研究所, 2009【KD949-J22】【KD949-J23】
- 水口藤雄『囲碁の文化誌』日本棋院, 2001【KD949-G321】
- 安永一『囲碁百年』補訂新版, 1989【KD949-E82】
- 矢野由次郎『棋界秘話』梓書房, 1929【586-208】
- 渡部義通『古代囲碁の世界』三一書房, 1977【KD949-52】
- 『国史大辞典』(データベース「JapanKnowledge」にて参照。)
- 『日本国語大辞典』(データベース「JapanKnowledge」にて参照。)
- 『日本大百科全書』(データベース「JapanKnowledge」にて参照。)