資料と解説

1-6 ポツダム宣言受諾に関する交渉記録

ポツダム宣言受諾にあたり、外務省がスイス、スウェーデンを介して行った交渉に関する電信類の綴り。巻末に連合国側の意図を明確に把握するため、外務省条約局が同宣言を逐条的に検討した『米、英、支「ポツダム」宣言ノ検討』が付されている。そこでは、ドイツ民主化の措置は連合国側が実施するのに対して、日本の場合には日本政府自身に行わせようとしていると述べられている。特に、ポツダム宣言中の「民主主義的傾向の再生」は、日本国民が元来民主主義的傾向を有するとの連合国側の見解だとした。また、「平和的傾向を有する責任政府の樹立」は、現政府とは異なる別個の新政府の樹立を必要とすると解している。しかし、その後の経緯のなかで、ポツダム宣言の受諾が、明治憲法の枠内にとどまりうるものでないことが明らかとなる。

資料名 [ポツダム宣言受諾に関し瑞西、瑞典を介し連合国側に申し入れ関係]
年月日 昭和20年7月~8月
資料番号 外交記録 A'1.0.0.1「ポツダム宣言受諾関係一件(第1巻)」の内 <GAI-1, Reel No. A'-0113>
所蔵 国立国会図書館
原所蔵 外務省
注記 マイクロフィルム
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