第8問(鎧武者)嘉永7年甲寅(安政元、1854)大小暦 解答
上にある句の漢数字をふりがなに従って読んでみると以下のようになります。
「おだいばに ごくげんじゅうな よろいむしゃ」
「おだいばに ごきげんとな よろいむしゃ」
どちらとも読むことができるのでしょう。
大の字があるので、句の中の漢数字と極(12月)で大の月を表しています。
下の武者の鎧には小の月が隠れており、刀が9月です。
また、右には画家の落款のようなものがありますが、読んでみると「きのえとら」と年の干支を表しています。
この暦が作成された嘉永6年(1853)年、日本に開国を迫るためペリー司令長官に率いられたアメリカ艦隊が浦賀に来航しました。「黒船」の来航です。江戸幕府は防御のため品川沖に砲台である「お台場」を築きます。この絵は外国の襲来に備え、すわ一大事と大時代な鎧をまとった侍を皮肉ったものと言えるでしょう。この暦の年、日米和親条約が結ばれ、幕府は下田、函館の2港を開港しました。
- 大の月:
- 2 , 4 , 6 , 7 , 8 , 10 , 12
- 小の月:
- 1 , 3 , 5 , 閏7 , 9 , 11
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