はじめに
日本の景観は、明治以降の近代化、自然災害や戦災、戦後復興と国土再開発の中で大きく変貌してきました。多くの地域では、過去の風物はその痕跡を留めておらず、現在の姿から昔を偲ぶよすがもありません。しかしながら、国立国会図書館に所蔵される明治・大正期の資料には、既に失われた当時のありさまや現在も馴染みのある建物等を撮影した写真が数多く含まれております。
当館では、これらの資料から選んだ著名な建築物や観光名所などの写真を「写真の中の明治・大正-東京編」及び「写真の中の明治・大正-関西編」として編集し、ご紹介してきました。
このたび、東京編、関西編を1つにまとめるとともに、あらたに東北の写真を追加しました。これにより掲載写真は約1,300点となり、これらは横断して検索することができます。また従来通り、地図やキーワードからの検索、国立国会図書館デジタルコレクションや関連電子展示会へのリンクを付与しております。いくつかの事項については、その背景や歴史をさらに知ることができるようにコラムも用意しました。
写真を通じて、明治・大正の雰囲気を感じとっていただければ幸いです。