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第5章 新日本の建設

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a. 終戦と占領

5-1 終戦の解放感

日本軍の武器を破壊するアメリカ兵 『図説 ドン・ブラウンと昭和の日本』所収
日本軍の武器を破壊するアメリカ兵 『図説 ドン・ブラウンと昭和の日本』所収

吉田茂 『吉田内閣』所収
吉田茂 『吉田内閣』所収

吉田が外務省の後輩である来栖三郎にあてた書翰で、原田熊雄宛書翰に同封されたもの。絵葉書4枚にわたって書かれている。終戦について「遂に来るものか来候」と述べつつ、軍国主義から脱却した日本は「政界明朗国民道義昂揚」となり、また外交も一新され、科学の振興や米資本招致により財界も立ち直るのならば、「此敗戦必らすしも悪からす」と、未曾有の事態を非常に楽観的に捉えている。一方、軍部や憲兵に対しては「今はザマを見ろと些か溜飲を下け居候」と積年の感情をあらわにしており、終戦が吉田に与えた解放感のあふれた文章となっている。

吉田茂書翰 来栖三郎宛

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