2021年1月4日 新年のご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます。年頭にあたり、皆様のご支援、ご協力に心から感謝申し上げます。

昨年来、利用者の皆様には、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための入館制限等により、ご不便をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。引き続き感染症対策に万全を期しつつ、より良いサービスをご提供できるよう努めてまいりますので、ご理解くださいますようよろしくお願い申し上げます。

近年、情報通信技術の発展に伴って、私たちの社会活動やコミュニケーションの在り方は変わってきました。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、図書館サービスに対するデジタル化、オンライン化のニーズも高まっています。こうした状況を踏まえ、国立国会図書館のデジタルシフトを推進し、国民の知的活動を支えるデジタル情報基盤を拡充させる必要があると認識しています。

また、国立国会図書館の所蔵資料のデジタル化を進める一方で、他の図書館、博物館、文書館等と連携してサービスの向上に努めてまいります。その1つとして、国立国会図書館がシステム運用を担当している「ジャパンサーチ」正式版が昨年公開され、多様なコンテンツをまとめて検索できる「国の分野横断型統合ポータル」として本格始動いたしました。

昨年4月の館長就任以降、利用者の皆様からのご意見・ご要望に触れ、国立国会図書館法前文に掲げられた「真理がわれらを自由にするという確信に立つて、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、ここに設立される」という国立国会図書館の使命の重さを改めて感じました。国立国会図書館の使命を遂行するために引き続き尽力する所存です。

国立国会図書館長　吉永元信