第30回 関西館資料展示「巨大書庫には何がある?-関西館資料展示を振り返る-」
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関西館は、2002年10月に開館し、20周年を迎えました。また、2009年から定期開催を始めた関西館の資料展示は今回で30回を数えます。
開館20周年と資料展示30回という二つの節目を迎えるにあたり、これまでの資料展示で出展した約2,500点から、見どころとされた資料やアジア言語資料、博士論文などの特色ある資料を中心に選抜した約180点を展示します。
また、関連展示として、1995~1996年度にかけて実施された関西館建築設計競技の応募作品の受賞作の一部分も展示します。
開催予定が変更になる場合があります。当ページなどでの最新情報及び【重要】新型コロナウイルス感染拡大防止のためのお願い(関西館)の内容をあらかじめご確認の上でご来館ください。
入館時の検温、館内でのマスクの着用・手指消毒にご理解とご協力をお願いします。
展示資料紹介
※【 】内は当館請求記号
第1回「ダーウィン生誕200年、『種の起源』刊行150年」から
(1)「Observations on the parallel roads of Glen Roy, and of other parts of Lochaber in Scotland, with an attempt to prove that they are of marine origin」Charles Darwin. 掲載誌『Philosophical Transactions of the Royal Society of London』(129).[Royal Society], 1839【Z53-A104】
当館が所蔵するダーウィンの雑誌論文の中では最古のものです。スコットランド北西部には、Glen Roy(ロイ渓谷)を始め、山肌にいくつかの段差が見られます。これらは遠くから眺めると、平行に道路が走るように見えるため、「Parallel road」と呼ばれています。ダーウィンは現地調査を行い、ビーグル号での調査による知見を基に、過去の海岸線が隆起してできたものと考えました。しかし1840年、スイスの地質学者のルイ・アガシーにより氷河由来のものだと反論を受け、後にダーウィンも自説の誤りを認めました。
第8回「書物にみる辛亥革命」から
(2) 『順天時報』順天時報社, 1911.12-1912.2【新-1026】
日本の民間外交団体である東亜同文会の中島真雄(なかじま まさお)らが、中国人の対日イメージ改善を目的とし、1901年に北京で創刊した中国語の新聞です。今回は、宣統帝の退位を伝える1911年12月26日(新暦の1912年2月13日)の記事を展示します。宣統帝の退位の詔書が収録されているほか、翌日からは元号の「宣統」表記が終わり「大中華辛亥年」という表記になることからも、大きな節目であることがうかがわれます。なお、国内で新聞原紙を所蔵しているのは当館と東洋文庫のみで、海外を含めても中国国家図書館があるのみです。原紙の利用は不可ですがマイクロフィルムでの閲覧が可能です。
第9回「日本人と英語」から
(3) 『小学校英語活動における児童の不安に関する研究』松宮奈賀子 [著].[2007]【UT51-2007-K184】
関西館所蔵資料として特徴的な資料群に、国内博士論文があります。この博士論文は、小学校の児童が英語活動に対してどのような不安を感じているのかを探り、その不安と英語嫌いとの関係や、英語への不安に対する対処法を検討したものです。教員だけでなく小学3~6年の児童にもアンケートを実施し、英語活動の楽しい所や嫌な所、緊張や不安を感じる点、外国人に話しかけたい意欲などについて調査しています。その結果、3・4年生には英語への好意の芽を摘まないような配慮が求められ、一方で5・6年生には英語を嫌いにならないようにする支援が必要であると論じています。
第19回「おそれと祈り―まじないのかたち―」から
(4) 『起上小法師画集 第1-12集』川崎巨泉 画, 木戸忠太郎 編. 大正13-14年【414-20】
堺市の郷土玩具画家である川崎巨泉による起上小法師(おきあがりこぼし)の画集です。起上小法師とは、何度倒しても起き上がることから「七転び八起き」の精神を表すとされている人形です。だるま以外にも、キューピーや童子、中国の翁、桃をもった猿などがユーモラスに描かれています。
第25回「人体ワンダーランド~からだをめぐる冒険いまむかし~」から
(5) 『体操図 : 文部省正定』師範学校 [編].浜田県, [明治-]【特53-833】
体操は心身の健康に寄与するものとして、明治期に学校教育に取り入れられました。「文部省正定」と付けられた本書は、師範学校で編纂され、小学校の教材として使われたと推測されています。さまざまな体操の方法が図を用いて平易に示されており、初期の体操教育の一端を知ることができます。
第28回「ニッポン茶・チャ・CHA」から
(6) 『売茶翁茶器図』[木村孔陽 編], 泉谷末三郎, 大正13【15-415】
売茶翁(ばいさおう)(高遊外(こうゆうがい))は、江戸時代に腐敗した禅僧社会の覚醒を促すため、煎茶を売りながら仏道や人の生き方を説いた人物です。売茶翁が用いた煎茶道具は、大阪の文人木村蒹葭堂(けんかどう)の後嗣である孔陽(石居)が文政6(1823)年に編んだと考えられる『売茶翁茶器図』にまとめられています。展示資料は、大正13(1924)年に再版したものです。
日時 |
2022年 9月22日(木) ~10月18日(火) 9時30分~18時00分 ※日曜・祝日を除く |
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会場 | 国立国会図書館 関西館 閲覧室(地下1階)、大会議室(地下1階) |
参加費 | 無料(18歳未満の方は所定の手続きの上でご覧いただけます。) |
お問い合わせ先 | 0774-98-1341 (関西館資料案内 9時30分~17時00分) |