長谷川政七の軽便改良ジャガード

『第四回(明治廿八年)内国勧業博覧会審査報告』 第7部 (1896)

解説

手動ではなくパンチカードで定義して紋様を織るジャガード機は、第1回内国勧業博覧会でも出品されている。第4回での織機は、出品数は多くても部品のみの出品ばかりである中、本機と伊沢信三郎のバッタン運転機は「ようやく改良の成績顕れたるものと言うべし」と賞賛された。
織機の上にセットして用い、12図では中央あたりにある穴のあいたものがパンチカード状の紋紙。鉤状の針金が多数あり、穴のあいた箇所に相当する針金だけが下に降り、経糸を引き上げる仕組み。15図は針金を備えて昇降する箱。紋紙の切り替えは、14図の左右に飛び出た取っ手で行う。

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